卒乳について

「おっぱいは自然に離れるまでのんびりあげよう」と考えているお母さまもいれば、お子さまが1歳を過ぎた頃になると職場復帰や次のお子さまの妊娠などで『そろそろ卒乳を…』とお考えになるお母さまもいらっしゃると思います。

 

母乳には必要な栄養や免疫成分がたくさん含まれており、これらの成分は1歳を過ぎても含まれています。細菌やウィルスに対抗する成分も多いので、いくつになってもお子さまを感染から守ってくれています。そのため世界保健機構(WHO)は、離乳食を始めた後も2歳かそれ以上まで母乳育児を続けることを勧めています。当院でも、お母さまとお子さまが望むだけ長く授乳を続けていくことを応援しています。卒乳までのプロセスはそれぞれのお母さまとお子さまによって違います。お子さまのお食事がすすみ遊びも増えることで少しずつおっぱいの間隔があくようになり、自然に卒乳をされるお子さまもいらっしゃいます。職場復帰されているお母さまのなかには、日中お子さまを預けている間はお食事をあげていただき、夜だけおっぱいをあげて部分的に卒乳されている方もいらっしゃいます。また、お食事は進んでもおっぱいを多く長く楽しむお子さまもいらっしゃいます。

多く欲しがるお子さまとお母さまの場合、急激におっぱいをやめると、お子さまは精神的に不安定になったり、お母さまもおっぱいが張りすぎて痛みが強くなったり、乳腺炎を起こしてしまうこともあります。そのため、当院ではなるべくトラブルを少なくするため、少しずつ授乳の回数を減らしていき、時間をかけてゆっくり卒乳をしていくことをお勧めしています。具体的には、授乳間隔を遊びなどで少しずつ広げ2~3日に1回のペースで授乳回数を減らしていきます。その後、ある程度授乳回数が少なくなったところで、この日、という目標の日にちを決めます。おっぱいをやめる日の2〜3日前から甘いもの・高カロリーの物は控えめにすることをお勧めします。個人差はありますが授乳回数が多い方は特に気をつけると良いようです。決めた日までは1回1回の授乳を楽しんでおっぱいをあげてください。おっぱいをやめた日から3日間はできる限りおっぱいを触らず、張りの強いときには保冷剤などで冷やします。どうしてもおっぱいの張りや痛みが強く辛い場合のみ軽く圧を抜く程度に母乳を出します。また入浴でおっぱいを温めると張りが強くなりますので、シャワーか短めの入浴とします。

その後4日目にしっかり搾ります。その後はお母さまのおっぱいの様子によって間隔をあけて搾っていきます。
お母さまとお子さまによりどのように卒乳していくかはとても個人差の大きなところですので、『そろそろ…』とお悩みの方は一度ご相談にいらしてください。お母さまとお子さまの授乳の状況やご希望を踏まえ、どのように進めていくのがより負担が少なくスムーズに卒乳できるかを一緒に考えお手伝いさせていただきます。状況によってはおっぱいをやめてから数日後にマッサージが必要になる場合もございます。卒乳のマッサージは予約制となりますので、授乳回数が多くご心配な方は卒乳を始める前にまずはご相談ください。
母乳はお子さまを感染から守ってくれる免疫成分も多く含まれているため、風邪やウィルス性の胃腸炎などが流行する冬期や梅雨時期、お母さま・お子さまともに体調の悪いときには卒乳はお勧めしていません。また、食欲の落ちる真夏などもお勧めしていません。またお母さまに乳腺炎のような症状がある時にもお勧めしません。

おっぱいをやめた数日間は、お母さまとお子さま両方が精神的に不安定になることがあります。お母さまはおっぱいの張りが強くお子さまのお世話が難しかったり、気分的に辛くなることもあります。精神的に安心するためにおっぱいを欲しがるお子さまもいますので、お子さまも普段よりもお世話が必要なこともあるかもしれません。お子さまが安心できるようにおっぱいのかわりに遊びを工夫しスキンシップを増やすなどしてあげると良いかもしれません。お父さまだけでなく、おじいちゃま、おばあちゃまの協力も得られるよう相談し家族で話し合っておくとよいかもしれません。

卒乳が始められるタイミングかどうかチェックしてみましょう!

□お子さまが1歳のお誕生日を過ぎている
□1日の授乳回数が3~4回
□風邪や胃腸炎が流行っていない
□真夏、冬、梅雨の時期ではない
□お子さまの食欲が落ちていない
□お子さまのお食事が3回食になっており、お食事で満足する
□お子さまもお母さまも体調が良い
□お母さまに乳腺炎のような症状がない
□ぐずった時におっぱい以外で心を満たせるものがある

上記すべての項目に☑できれば、卒乳を始められるかもしれません。
(すべての項目に☑できたからといって、無理に卒乳をする必要はありません)
もし、一つでも当てはまらないものがあるが卒乳をご希望される場合にはご相談ください。

具体的な卒乳までのスケジュール

ご自身でケアする場合 - すでに1日の授乳回数が少ない方に向いています


①1日の授乳回数が3~4回になったらおっぱいを卒業する日を決めます。
・日にちを決めたら、お子さまにも『〇日でおっぱい卒業しようね』とお話ししてあげるとよいかもしれません。
・個人差はありますが、おっぱいをやめる日の2〜3日前から甘いもの・高カロリーの物は控えめにすることをお勧めします。
②卒乳した日から3日間(72時間前)はなるべくおっぱいには触らないようにします。
しっかりおっぱいを張らせることが大切ですので、辛くてもできるだけ触らないようにします。
・おっぱいが強く張り辛い時は、保冷材などで冷やしたり、あまり動かさないようにします。
・入浴でおっぱいを温めるとさらに張りが強くなりますので、シャワーか短めの入浴にすると良いでしょう。
・おっぱいの張りや痛みが強くどうしても我慢できない時には、おにぎりを握るようにおっぱいを手で包むようにして(おにぎり搾り)、少し楽になる程度に軽くおっぱいを出します。
・すっきりする程たくさん出してしまったり、乳輪部分を過度に刺激するとおっぱいをたくさん作ってしまいますので気をつけましょう。
③72時間を過ぎて、おっぱいの張りが辛ければ一度おっぱいを搾ります。
・この時も、おにぎり搾りで楽になる程度に軽く搾ります。
・その後も、張りが強く冷やしても楽にならない時にのみ軽くおにぎり搾りをするようにします。
・おっぱいが落ち着いたら1年に1度は乳がん検診を受けるようにしましょう。

当院でケアを受ける場合 - 1日の授乳回数が多い方や、乳腺炎になったことがある方にお勧めします


①少しずつ授乳間隔を延ばし、1日の授乳回数を2〜3日間に1回のペースで減らしていきます。
②1日の授乳回数が3~4回になったら、電話で乳房外来の予約を取ります。
③マッサージの日から逆算して3日前(72時間前)からおっぱいを触らないようにします。
※乳腺炎症状がある場合(悪寒を伴う38℃以上の熱があり、冷やしたりおにぎり搾りをしても全く張りが落ち着かない、痛みが変わらず強い、しこりがあり痛みが強いなど)は電話してください。状況によっては、卒乳を中止し症状が落ち着くまでしっかり授乳を行い、症状が落ち着いてから再度回数を減らすところから再開していただくこともあります。
④予約時間までに来院し、当院にて1回目のマッサージを受けます。
⑤2回目以降のマッサージは、お母さまのおっぱいの状況により1〜2週間後に再度搾りに来ていただきます。
・詳しいスケジュールと張りが強いときの対処法、注意点はこちらをご覧ください(具体的なスケジュール)
卒乳にはきっちりと決まったプログラムはありません。それぞれのお母さまやお子さまの状況でゆっくり進めていきましょう。

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